コロナ禍では催事を控えた西川チェーン店も多く、3年ぶりに葉県茂原市の出張が決まると、いつもの茂原駅前のホテルを予約いたしますが、今回は4ヶ月も前なのに満室との事。「はて、こまったな・・・。そうだ!コロナ禍で旅行に行ってない。せっかくだから勝浦で泊ろう!」と、茂原から特急で40分ほどの勝浦に泊る事にいたしました。
6月16日、久しぶりに遠くまで行く電車と、事前に調べた勝浦の情報に朝からワクワクします。「あー、海に来たんだ!」と、駅を降りると薄らと潮の匂いが心地よく、旅情を豊かにしてくれます。
駅から数分のところにある観光協会で街の観光マップをもらい、ここでレンタル自動車を借ります
先ずは訪問したい西川チェーンの仲間のお店と、お目当ての勝浦タンタン麺のお店の場所を確認致します。お昼まで少し時間があるので軽く街を走ると鳶の鳴声も心地よく、海へと注ぐ川のボラの大群や、立派なお寺などを横目にお目当ての勝浦タンタン麺のお店へ。
数日前に友達から「せっかくなら勝浦タンタン麺食べてきたら?辛いよ」。と、外房黒潮ラインとも呼ばれる国道128号線沿いにある、てっぱつ屋さんを教えてくれました。
お店に入ると店内はクーラーが効いていて、ちょっと寒いくらいです。早速、勝浦タンタン麺がきました。画像の通り真っ赤。
先ずラー油や唐辛子で激辛に仕上げたと思われるスープをほんの少しだけひと口。「ん、辛い!これは、きっとむせるな」と、少しずつ麺を口に運びますが、やはりむせました。それでも辛い。赤いスープが服に付かないように、首を曲げ、ゆっくりと食べます。あまりの辛さに途中で休みます。全身から汗が噴き出し、2枚用意したハンカチタオルも使い果たし、しばらく休憩。クーラーがよく効いている理由が判りました。スープも少し冷め、辛さもしだいに慣れると「うん、美味しい」。
普通のレンゲと、数カ所に細かい穴が開けられたレンゲが付いています。具が下に沈むので、穴の空いたレンゲで掬って食べます。「ん、甘くて美味い!」。よく炒められたザク切りのタマネギがとても甘く、辛いスープを和らげているようです。挽肉と良く合って本当に美味しい。
一説によると漁師さんや海女さんたちが、海から上がって冷えた体を温めるのに食べられたそうです。
「キンキンに冷えたビールを飲んで食べたら最高だろうな」。などと思いながらお水で我慢です。なかなかクセになりそうです。勝浦の中華屋さんなど、多くのお店で味わえるそうなので、行くごとに食べ比べると良いかもしれませんね。
今度は街をゆっくり回ります。漁港の先にはビーチが広がり、一休み。「ビーチなんて何年ぶりだろう?」そうです、海は3年前にホテルの窓や車窓から見ましたがビーチへ下りたのは19年ぶりです。「あー、気持ちいいな~」。と深呼吸をすると、体の中がキレイになるようです。風向きのせいか遠く聞こえる波音、砂浜の向こうにキラキラと光る波。久しぶりにゆったりとした時間を過ごせました。
次は、かつうらビッグひな祭りで有名な遠見岬神社(とみさきじんじゃ)へ。「ん!上れるのかな?」大きな重機が「デーん」と石段を塞いでいます。案の定、石段を登れません。崩れた参道の修理をしているそうで、その横には賽銭箱が置かれ、石段の下でお参りするようになっています、「あー、残念!」ビックひな祭りの石段を登れませんでした。
遠見岬神社にお祀りされている天富命(あめのとみのみこと)は、四国を開拓した後に房総を開拓され、この地の発展へとつながったそうです。時代が下り江戸時代には「勝浦三町江戸勝り」と言われ、大いに盛ったそうです
後ほど訪問する綿長さんでは、翌日に羽毛診断会を開催されるとの事で、仲間のチェーン店さんがお手伝いにみえます。フェイスブックを見ると私が行った翌日、お手伝いの後に遠見岬神社に参ったそうで、大きな重機は無く、上まで登れたそうです。一日違いで残念でした。
同業者のフェイスブックよりお借りした翌日の画像。こんな風景だったのですね。
同業者のフェイスブックよりお借りした翌日の画像。こんな風景だったのですね。
綿長さんからお借りした勝浦ビックひな祭りの画像
神社を後に今度は漁港に向かいます。神社から真っ直ぐ延びた道を進むと松の家さんと言う、クラシカルな木造建築の旅館が建ちます。建物は国の登録有形文化財に指定され、その創業は江戸時代まで遡るそうです。「百恵ちゃんが出てきそう!」川端康成さんの小説で映画となった伊豆の踊子。吉永小百合さんや山口百恵さんが演じたヒロインが、旅館の窓から学生さんを待つシーンが思い出されます。
そんな雰囲気の旅館だななどと思いながら見ていました。街から一気に港が開けます。漁船から荷揚げや作業する建物の前には、大きなトラックが沢山停車しています。 (つづく)