日月の流れるのは本当に早いもので、「あっ」という間に節分ですね。加納屋では本日、やいかがしを飾りましたよ。
柊(ひいらぎ)に枯らした豆柄が付いた大豆の茎を束ね、そこに鰯の頭を取り付けます。柊鰯(ひいらぎいわし)とも言うそうですが、「やいかがし」とも言います。「焼き嗅がし」が変化したのでしょうね。
柊の葉のトゲがチクチク刺さりその痛さと、鬼を打つ豆を収穫した後の豆柄が風でカラカラと鳴る音が鬼には恐ろしく、鰯の生臭い臭いで鬼が寄ってこないと伝えられています。諸説あるようですが、この様に教えられました。「鰯の頭も信心から」ですね(笑)
やいかがしを作るには、一通りの作法があって(大げさです)、祖父の田舎から伝わる方法で作っています。祖父の田舎はっと言っても、埼玉県桶川市ですが先祖代々農家でしたので、そのやり方ですね。柊と大豆の茎を束ねた大豆の茎の方に、鰯の頭を差します。
そして囲炉裏(いろり)で「五穀豊穣、虫の口(くちや)焼き」と唱えて鰯の口だけを焼きます。これを3回繰り返してから、戸口に差します。
そう言えば、母親の実家の祖母は新潟県の出身で、「蛇もムカデもどーけどけ」と3回唱えながら、鰯の口を焼いていました。所変わればですよね。
今時、囲炉裏は無いので、ガスコンロで虫の口焼きをします。農薬が使われるようになる前までは、作物を食い荒らす虫が、死活問題だったのでしょうね。それが、節分の鬼と合わさったのかも知れません。
今年の節分は2月2日ですね。だいたいいつも、3日ですが、たまに4日もあったり。2日は初めてです。何と、明治30年以来、124年ぶりだそうです。
少し調べてみましたら、節分はほぼほぼ2月3日ですが、地球が太陽の周りを1周すると365日、かかります。1年ですね。
ですが厳密には365日+6時間ほどかかるそうです。わずかなズレを調節するためにうるう年があります。
地球が立春の位置を通過する時間単位で見るとほんの少しズレがあるため、立春の日付が前後するそうです。立春の日付が前後することにあわせ前日の節分も動くので4日や月2日になります。
来年は2月3日に戻りますが、2025年から4年ごとに2月2日が続き、頻度が増えていくそうです。
自分でも少し分かりやすく書いてみましたが、何か難しいですね。でも、春分の日や秋分の日が変わるのと同じで、立春も変わるので、節分も単なる行事でないのは、とても嬉しいです。「季節とともに生きている」。四季を楽しめる「日本に生まれて良かったな~」。と思いました。